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最近増えている寺を替えたいという相談

田植え
India , 1999

最近増えている相談が
お寺を替わりたいというもので、
話を聞くとヒドイと感じることも多いです。

拙寺とすると、あまり他の寺から替わってくるということは
あまりおすすめはせず、できれば現状維持がいいと伝えています。
(拙寺が期待外れの場合だってあるでしょうし)

ただ、確かに困った寺が多いのも事実です。

先日相談を受けたのが、

市内在住の50代の男性で、もともと市外の寺の門徒(檀家)。
市内の葬儀社に相談したら、拙寺を訪ねるといいと紹介を受けて来院。

本人は数年前にリストラに合い、求職中だが、
お父さんが入院中で、お母さんは週3回透析に通っているため
現在は妻とともに両親の世話を中心に過ごしている。

お子さんが3人いて、長女は仕事で体調を崩し退職、現在求職中。
長男はこれから就職。二男はまだ学生。

相談は、お父さんがそろそろ危ないので、葬儀のことを考えなくてはならないが、
世話になってきた寺の格式が高く、十数年前の葬儀のときに
こちらとしては常識的な金額のお布施を渡したら、
少ないと突き返されたことがあると。

親戚もその寺の檀家で、その親戚も、周囲の檀家も
できれば寺を替わりたいと言っている位、評判は良くないとのこと。

実は私もその寺の住職の息子とは面識があり、
私よりも年長ですが、こちらが挨拶をしても返さないので、あまり良い印象は持っていません。

話を聞くと、どこをどう考えても大変な状態です。
そんな状況の人が、どうしてお寺によって苦しまなくてはならないのか。
仏教は人助けしたり、人を救うものではないのか。

以前は、他の寺の悪い評判を聞いたりすると、相対的にこちらの評価が上がるので
そう悪いことではないと考えていた時期もありますが、

最近は、寺の評判が悪いと、(罪のない)仏教まで評判悪くなってしまうので
お願いだから良いことしなくてもいいから、せめて悪いことは止めてほしいと切に思うのです。


問題の本質から考えると、寺というのはすでに仏教を伝えるところではなく、
地域に長年根付いた、葬儀や法事など死者の弔いを専門にする家業となっています。
既得権益と化しているわけです。

現在の原発再稼動の問題同様、既得権を持っている人間は
その権利が維持されることを望み、その権利が冒されたり、縮小されることには猛烈に反発します。
しかし、その既得権に実はあまり根拠がないのも自覚しているので
そこに触れられることも、ましてや議論になって白日の下にさらされるなんて耐え難いのです。

既得権益は、労少なくして儲け多しなので、
欲深い怠け者がその権利を持続することに心血を注ぎます。
八ツ場ダムの問題にしても、誰が考えても不要なダムだということは明らかですが、
補償金をあてにした「職業八ツ場ダム」といった人達だけが存続を望んでいます。
というよりも、それ以外に生活していく術を捨ててしまった結果とも言えますが。


欲と怠けにムチ打って原点に返らなければと思います。


経営が傾いたホテル・旅館を再建する手腕で脚光を浴びる星野リゾート社長の星野佳路さんが
紹介されたNHKの番組のなかで、

星野氏が再建していくためによりどころとしているのは、そこの現場にいる従業員で
「従業員はお客様に喜んで欲しい、楽しんで欲しいと思っている」
これを信じるという。


僧侶の原点も、人の役に立ちたい、少しでも心を良くしたいというところだと思いますし、
その感覚を忘れないためにも、毎日ブッダの像に手を合わせて頭を下げているんだから、
私もそこのところは僧侶の良心を信じたいと思います。が・・・。


結局、相談に来た方の葬儀を請け負うことにしました。

お布施はどれ位で、と訊ねられたので、
そんな状況の方からはもらえないので
「お布施は結構です。これからも経済的には大変なので、お金は大切にしてください。」
 と答えると、そういうわけには、と言うので、その方が手に技術を持つので
「それでは、なにか寺の中の手直しをして、それをお布施にしてください。」
 ということにして、後日、葬儀とあいなりました。


「頭を剃っても戒行のない 虚言の者は沙門とならず
 欲、むさぼりのある者が どうして沙門となりえよう」

  『ダンマパダ264偈』

「微細なるものも粗大なものも 悪をすべて静める者は
 悪が鎮静しているゆえに まさしく沙門と称される」

  『ダンマパダ265偈』

※沙門(しゃもん)=修行者、出家者、僧侶

『ダンマパダ』全詩解説―仏祖に学ぶひとすじの道『ダンマパダ』全詩解説―仏祖に学ぶひとすじの道
(2009/12)
片山 一良

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ハラジュンリョウ

Author:ハラジュンリョウ
大分市明西寺住職。
1972年生まれ。
武蔵野美術大学彫刻学科卒業。

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