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嘘つきは二度嘘をつく

カーラ・バイラブ
Nepal , 2000

住職として十数年寺にいますが、まあ色々な人間がやってきます。
営業、物売り、反社会団体、新宗教関係者までさまざまです。
中には詐欺師まがいの人間もいて、そういう人物は嘘を繰り返します。

嘘をつくので、それを指摘すると
「私は嘘をついていません」ともう一度嘘をつく。

だって、嘘つきだから。
相手を騙そうと嘘を創作するよりも、「嘘をついていない」とただ否定する方が
簡単だし、心理的垣根も低いのでしょう。
何より嘘つきも嘘つきなりに自分の身を守ろうとするわけですから。


以前テレビの情報番組で、あるコメンテーターが述べていました。
「詐欺師は反省の仕方が違うんです。
服役して二度と犯罪に手を染めるのは止めよう、とは考えずに、
今回のやり方はまずかったから、
次回からはバレないように気をつけよう、
と反省するんです。」



ブッダの言葉に
「(真実という)一つの法を保つことなく
 うそ偽りによって語り
 来世を無視する人に
 行いえない悪はなし」

   ダンマパダ176偈(『ダンマパダ全詩解説』片山一良)

つまり、嘘つきは、どんな悪いことでもすると。


一昨日(5/2)経産省前の脱原発の座り込みに加わった瀬戸内寂聴さんの
「90年生きてきて今ほど悪い日本はありません。」
の言葉に3.11以降露わになったこの国の姿を再確認したような気がします。


震災後、日本は世界から称賛を浴びたといっても、それは不遇を耐え抜いている被災者や、
身命を賭して作業を続けた現場の方々へ向けられたものであって、
決して、政府や東電に対してではないはずです。

写真家(というか写真機家)の田中長徳さんがカメラ談義の中で
「よく『企業は技術』と言うでしょ。けれど、本当は、
技術というものが具体的に目に見えるものとしてあるのではなく、
ようするに、技術を持っている人がいる、ということなんですよね。」
と語っていましたが、

怖い車があるのではなく、怖い運転をする人間がいるだけで
悪い日本というからには、悪い人間がいるわけです。
どこにいるのか。

北朝鮮がならず者国家だといっても、
(漏れ聞こえてくる話では)北朝鮮国民の大多数は圧制に蹂躙されている悲惨な民衆です。
国家の中枢にいる人間が(国際的に見ると)ならず者だから、ならず者国家と称されるわけでしょう。



政治家や財界人の愛読書というと司馬遼太郎の「坂の上の雲」とか
尊敬する人物は明治維新の志士とか、大きな物語の英雄を夢想している人が多いようですが、
小さな嘘でもつかないという克己心の方が人間の資質としてどれほど大切かと私は考えます。
平気で嘘をつくような人間が、上に立つと、周りが受ける被害は甚大です。
原発事故直後に枝野官房長官(当時)が
「ただちに健康に影響は出ません。」と繰り返し、どれだけ多くの人々を被曝させ続けたのか。

震災直後に「メルトダウンしていない」と政府、東電、テレビ、新聞が口を揃えていたのが、
二ヶ月経って、「実は3月の時点でメルトダウンしていました。」とまた口を揃えて言い始めたのを
私は絶対に忘れません。

すぐに日本人は水に流したがりますが
許していい物事と違い、放射性物質は風化しません。私達の寿命より長く存在するのです。
嘘つきに対処するには、その嘘を忘れないことです。
無関心や沈黙で、被害者にも共犯者にもならないためにも。自戒をこめて。


カトマンズの旧王宮広場にあるカーラ・バイラブ像。
この像の前で嘘をつくと、すぐに死ぬと恐れられていて、
昔は、罪人にここで罪を白状させていたそうです。
足元には悪人(嘘つき)が踏みつけられています。


生きとし生けるものが幸せでありますように
このブログを読んでくれたあなたが幸せでありますように
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プロフィール

ハラジュンリョウ

Author:ハラジュンリョウ
大分市明西寺住職。
1972年生まれ。
武蔵野美術大学彫刻学科卒業。

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